【大相撲記録】初日に不戦勝(不戦敗)
2019/11/10
2015年3月場所は、初日に横綱鶴竜が休場することが発表されました。
もともと左肩を痛めていましたが、初日前日の7日、大阪市内の病院での診断の結果、全治1か月ということで休場ということになってしまいました。
初日の対戦相手の逸ノ城は不戦勝。
横綱が初日に不戦敗になるのは、1948年5月場所の前田山、1954年5月場所の吉葉山以来、約61年ぶりの出来事になりました。
これまでにあった幕内・十両での初日の不戦勝(不戦敗)をまとめてみました。
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初日の不戦勝(不戦敗)
★…場所途中から再出場
場所 | 不戦勝 | 不戦敗 | 再出場 |
1928/03 | 太郎山(前12) | 朝光(前9) | |
1929/03 | 大矢崎(十5) | 大嶋(十3) | |
1930/03 | 常陸嶽(前14) | 東関(前14) | |
1931/01 | 旭川(下2) | 大鶴(十7) | ★ |
1941/01 | 照国(関脇) | 藤ノ里(前6) | |
1945/06 | 智異ノ山(十7) | 鬼竜川(十9外) | |
1945/06 | 柏戸(西前3) | 増位山(前3) | ★ |
1947/06 | 九州錦(東前7) | 相模山(前8) | |
1948/05 | 力道山(前2) | 前田山(横綱) | |
1950/05 | 松登(十12) | 藤錦(十12) | |
1952/01 | 千代ノ山(横綱) | 広瀬川(前3) | |
1952/09 | 平ノ戸(十11) | 大ノ浦(十11) | ★ |
1954/05 | 二瀬山(前4) | 吉葉山(横綱) | |
1957/01 | 滝見山(十18) | 秀錦(十17) | ★ |
1958/07 | 神錦(十21) | 一乃矢(十21) | ★ |
1961/07 | 青ノ里(前6) | 出羽錦(前7) | ★ |
1966/07 | 福の花(前7) | 栃王山(前7) | |
1972/01 | 琉王(前3) | 旭国(前4) | |
1991/01 | 陣岳(前3) | 小錦(大関) | |
2000/07 | 玉力道(十4) | 朝乃翔(十5) | |
2002/03 | 高見盛(前13) | 鳥羽の山(前13) | |
2003/09 | 黒海(十4) | 春日王(十3) | ★ |
2005/11 | 海鵬(十4) | 把瑠都(十4) | |
2006/01 | 大真鶴(十4) | 闘牙(十3) | ★ |
2006/05 | 十文字(前16) | 時津海(前16) | ★ |
2009/07 | 霧の若(十8) | 境澤(十8) | ★ |
2010/09 | 栃乃若(十13) | 山本山(十13) | |
2013/01 | 徳勝龍(十7) | 朝赤龍(十6) | ★ |
2014/11 | 北磻磨(十9) | 豊真将(十9) | |
2015/03 | 逸ノ城(前1) | 鶴竜(横綱) | |
2016/07 | 魁聖(関脇) | 大砂嵐(前3) | |
2019/11 | 朝乃山(小結) | 鶴竜(横綱) |
1947年6月場所初日不戦敗の相模山は、戦前の名関脇で双葉山の最後の対戦相手としても知られる相模川が、この場所から改名したもの。しかも翌場所から元の相模川に戻したため、相模山としての成績は0勝1敗(1不戦敗)ということになっています。
1948年5月場所の前田山は、3場所連続同一相手(力道山)から不戦敗という珍記録を残していますが、この場所の不戦敗が連続3場所のうちの1つ目になります。
1954年1月場所で優勝して横綱に昇進した吉葉山。新横綱の3月場所を急性腎臓炎で全休したあとの5月場所で満を持して横綱としての初日を迎えるはずが、前日の奉納土俵入りのあと足首に痛みをおぼえて休場、初日不戦敗になってしまいました。
1961年7月場所の出羽錦は、初日不戦敗のあと4日目から再出場。2勝4敗2休の劣勢から終盤7連勝して最終的に9勝4敗2休と勝ち越し。初日不戦敗の力士では唯一勝ち越しています。さらに5日目には不戦勝を獲得。1場所で不戦勝不戦敗両方という珍記録も残しました。
2002年3月場所の鳥羽の山は、この場所が新入幕。初日の朝稽古でケガをしてそのまま休場。幕下まで転落し一時十両に復帰したものの以降は幕下以下に低迷し、幕内に再び返り咲くことなく2015年1月場所を最後に引退。幕内力士として名を連ねながら実際に一番も幕内力士として土俵にあがることができなかったのは昭和以降はじめてのことになりました。
2010年9月場所で不戦勝の栃乃若はこの場所が新十両。関取としての初白星が不戦勝でした。
2014年11月場所の豊真将は、7月場所の大ケガからの復帰途上。ケガの回復がおもわしくなく休場。翌1月場所幕下で再起をかけるも復活ならず無念の引退になってしまいました。
鶴竜は2015年3月と2019年11月の2回、初日不戦敗を記録。2回初日不戦敗を記録したのは史上初です。
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