【プロ野球記録】同一シーズンに2球団でホームランを打った選手
2019年7月3日、シーズン途中で中日からオリックスへ移籍してきたばかりのモヤ選手が、移籍後初試合となった大阪ドームでのロッテ戦の2回裏に回ってきた第一打席で早くもホームランを放ちました。
モヤ選手は移籍前の中日でも今シーズン1本ホームランを打っており、同一シーズンに2球団でホームランを打った史上5人目の選手となりました。
突然のトレードでなんかモヤっとしていたファンも、このホームランを見てスッキリしたのではないでしょうか。
同一シーズンに2球団でホームランを打った事例を集めてみました。
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同一シーズンに2球団でホームランを打った選手
年 | 選手 | 移籍前 | 移籍後 |
1952 | 深見安博 | 西鉄(2本) | 東急(23本) |
1973 | ロバーツ | ヤクルト(2本) | 近鉄(2本) |
1994 | 岸川勝也 | ダイエー(1本) | 巨人(1本) |
2011 | サブロー | ロッテ(2本) | 巨人(1本) |
2019 | モヤ | 中日(1本) | オリックス(?本) |
*サブローの巨人での登録名は「大村三郎」
1952年の深見安博選手は同一リーグ内での移籍。他の4人はリーグを超えての移籍です。
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前所属球団最後のホームランと新所属球団最初のホームラン
深見安博(1952年)
西鉄最後 | 4/6 | 大神武俊(南海) |
東急最初 | 4/20 | 関根潤三(近鉄) |
東急から西鉄にトレードされることになった大下弘の交換相手として緒方俊明とともに東急に移籍。
東急でもクリンナップを打つ中心打者として本塁打を量産。西鉄で2本、東急で23本の計25本で本塁打王に輝きました。
1シーズンで2球団にまたがる本塁打王は史上ただ1人だけです。
ロバーツ(1973)
ヤクルト最後 | 6/2 | 大石弥太郎(広島) |
近鉄最初 | 7/29 | 石井茂雄(太平洋) |
1967年にヤクルトの前身であるサンケイに入団。
王貞治とたびたびホームラン王を争い、スワローズで181本のホームランを記録しました。
シーズンオフも帰国せずに上智大学で授業を聴講するなど「日本人以上の日本人」といわれ、人格者として多くの人に慕われました。
1973年にヤクルトがメジャーリーグで活躍したペピトーンを獲得したことに伴い近鉄に移籍しました。近鉄ではホームラン2本だけでこの年限りで引退。
しかし、ロバーツの代わりにヤクルトに加わったペピトーンはとんだ食わせ物でした。仮病を使って練習や試合を休んだり、長距離電話代や犬の空輸費用などを球団に払わせたりとトラブルが続き、成績も残せないまま退団してしまいました。
岸川勝也(1994)
ダイエー最後 | 6/12 | 工藤公康(西武) |
巨人最初 | 10/2 | 岡林洋一(ヤクルト) |
万年Bクラスだったホークスから吉田修司投手との交換トレードで巨人に移籍し、長嶋監督初の日本一に貢献。
引退後は巨人で打撃コーチを務めました。
サブロー(2011)
ロッテ最後 | 4/27 | 寺原隼人(オリックス) |
巨人最初 | 7/1 | 吉見一起(中日) |
ロッテでは四番を多く務め、従来の四番打者タイプとはちがう「つなぐ四番打者」という新しいスタイルで活躍。
2011年はケガやフロントといろいろあったこともあって巨人に放出。登録名を本名の「大村三郎」とし、移籍後初打席でホームランを放ちました。
2011年シーズン終了後にFA権を行使して、前フロントが退任したロッテに復帰。巨人在籍はわずか154でした。
それにしても巨人から自分の意志でロッテに戻る選手が出てくるとか、80年代から90年代前半にかけてのプロ野球ファンに言っても信じてもらえなさそう。時代は変わるものである。
モヤ(2019)
中日最後 | 5/26 | 高梨裕稔(ヤクルト) |
オリックス最初 | 7/3 | ボルシンガー(ロッテ) |
2019年6月30日に突然発表された中日とオリックス・バッファローズの2対2の交換トレード(松井雅人・松井佑介 ⇔ 松葉貴大・武田健吾)に付随して金銭トレードへバッファローズへ。
メネセス(オリックス)がドーピング規程違反で契約解除されたことで、手薄になった外国人打者の穴を埋めるために獲得されたものと推測されますが、これで思い出すのが1988年に同じく中日から金銭トレードで(近鉄)バッファローズに移籍したブライアント。
近鉄の主砲デービスが大麻不法所持で退団したのち、外国人枠の関係で中日の二軍でくすぶっていたブライアントを獲得。ホームランか三振かの豪快なバッティングで1989年の近鉄の優勝に貢献しMVPに輝きました。
「外国人主砲の突然の退団 → 中日であまり出番のなかった外国人打者が金銭トレードでバッファローズに移籍」とぴったり当てはまるので、モヤにも期待せざるをえません。
モヤはオリックス優勝の使者になるでしょうか。
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