【高校野球】9回まで無安打に抑えながらノーヒットノーランならず
2020/08/17

甲子園では春夏合わせて35回のノーヒットノーランが達成されていますが、9回まで無安打に抑えながら延長に入って初ヒットを打たれてしまった「幻のノーヒットノーラン」も存在します。
なかには、快挙達成目前から敗戦してしまった例もあります。
スポンサーリンク9回まで無安打に抑えながらノーヒットノーランならず
1933年春2回戦 吉田正男(中京商)
吉田正男投手は、高校野球史上唯一夏の3連覇を遂げた中京商のエース。甲子園最多の23勝3敗を記録しています。
最終学年の5年生となった1933年春、2回戦の興国商戦で延長13回一死まで無安打に抑え込んだものの、六番センター・中田宇一郎選手に初ヒットを許してしまいました。
ヒットはこの1本だけにとどめ、13回裏にようやくサヨナラ勝ち。吉田投手の奪三振は22個にものぼりました。
同年夏、吉田投手は1回戦の善臨商戦で今度はきっちりノーヒットノーランを決め、その後準決勝の明石中との延長25回の戦いに勝利するなどして優勝。夏3連覇の偉業を達成しました。
1984年夏1回戦 安部伸一(境)
スライダーが冴え渡っていた安部伸一投手は法政一打線を延長10回裏二死まで10個の三振を奪い無安打に抑えていたものの、三番キャッチャー・末野芳樹選手に打たれた初ヒットがサヨナラホームランに。
境打線は変則下手投げの岡野憲優投手の遅い球にタイミングが合わず、4安打無得点に終わりました。
2009年春2回戦 中野隆之(PL学園)
中野投手は、9回をわずか1四球のみの12奪三振で無安打に抑えますが、PL打線も南陽工・岩本輝投手を打てず0-0のまま延長戦に。
延長10回表一死、二番・竹重瑞輝外野手に初ヒットを打たれると動揺したのか二死後に3連打を浴びて2失点。PL学園も10回裏に1点を返すも力尽きました。
PL学園が春のセンバツで戦った最後の試合でもあります。
2018年春3回戦 増居翔太(彦根東)
増居投手は9回まで14奪三振の好投で花巻東打線を無安打に抑え、0-0のまま延長戦に。
延長10回裏、先頭の四番・紺野瑠斗選手に初ヒットを打たれると続く打者に四球。さらにヒットで満塁されると七番・藤森晃希選手に犠牲フライを打たれてサヨナラ負け。
9回まで無安打に抑えて延長戦でノーヒットノーランを達成したのは、1957年夏2回戦の早稲田実・王貞治投手(対・寝屋川戦)だけです。
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