【大相撲記録】親子2代と対戦した力士
2019/11/12
2018年3月場所10日目、幕下の取組で豊ノ島-琴鎌谷の対戦が組まれました。
豊ノ島は元関脇。ケガのため幕下まで下がって相撲を取り、関取復帰を目指しています。
琴鎌谷はこれから関取を目指して闘う若手。祖父に横綱琴桜、父に関脇琴ノ若をもつ期待の力士です。
豊ノ島は、琴鎌谷の父である琴ノ若と対戦したことがあるので、親子2代との対戦となりました。
相撲はベテランの貫録をしめした豊ノ島が琴鎌谷を一方的に押し出して圧勝。
豊ノ島は琴ノ若とも2戦して2勝しているので、親子に3連勝したことになりました。
豊ノ島のように親子2代と対戦した経験のある力士を調べてみました。
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「貴ノ花」-「若乃花(若花田)・貴乃花(貴花田)」と対戦
父・貴ノ花の引退が1981年1月。若貴兄弟の初土俵が1988年3月。間が約7年とそんなに空いていないので、親子と対戦した力士はけっこう多い印象。
千代の富士
年/場所/日目 | 地位 | 対戦相手 | 勝敗 |
1978/05/13 | 東前5 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1978/07/02 | 西小結 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1978/09/05 | 東前4 | 貴ノ花(大関) | ● |
1978/11/13 | 西前10 | 貴ノ花(大関) | ● |
1979/01/07 | 東前4 | 貴ノ花(大関) | ● |
1980/03/06 | 東前3 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1980/05/07 | 西小結 | 貴ノ花(大関) | ● |
1980/07/05 | 西前2 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1980/09/10 | 東小結 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1980/11/03 | 東関脇 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1991/05/01 | 横綱 | 貴花田(西前1) | ● |
貴ノ花 6勝4敗
貴花田 0勝1敗
千代の富士に敗れて貴ノ花引退を決意→貴花田に敗れて千代の富士引退を決意、という約10年越しとなる世代交代のサイクルを作りだしました。
巨砲
(読みかたは「おおづつ」)
年/場所/日目 | 地位 | 対戦相手 | 勝敗 |
1979/07/04 | 西前1 | 貴ノ花(大関) | ● |
1979/09/10 | 東前5 | 貴ノ花(大関) | ● |
1980/01/05 | 西前5 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1980/03/02 | 東小結 | 貴ノ花(大関) | ● |
1980/05/09 | 西前3 | 貴ノ花(大関) | ● |
1980/07/13 | 西前6 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1980/09/08 | 東前1 | 貴ノ花(大関) | ● |
1980/11/06 | 西前4 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1990/05/15 | 東前8 | 貴花田(東前14) | ○ |
1990/09/09 | 東前8 | 若花田(西前10) | ● |
1991/01/01 | 西前10 | 若花田(東前10) | ● |
1991/03/05 | 西前5 | 若花田(東前12) | ○ |
貴ノ花 3勝5敗
貴花田 1勝0敗
若花田 1勝2敗
親子3人すべてと対戦。そして親子3人全員から白星をあげた唯一の力士。
闘竜
年/場所/日目 | 地位 | 対戦相手 | 勝敗 |
1980/09/04 | 東前3 | 貴ノ花(大関) | ● |
1989/11/10 | 東十8 | 貴花田(西十10) | ● |
1990/01/10 | 西十12 | 若花田(西下2) | ● |
貴ノ花 0勝1敗
貴花田 0勝1敗
若花田 0勝1敗
3人と対戦して各1敗ずつ。親子3人全員と対戦した初めての力士。
まだ幕下だった若花田に敗れた1990年1月場所は、自身も十両で負けが込んで場所後に引退。若花田は翌場所で新十両と、ちょうど入れ替えとなった形に。
鳳凰
年/場所/日目 | 地位 | 対戦相手 | 勝敗 |
1979/11/07 | 東前4 | 貴ノ花(大関) | ○ |
1980/07/04 | 東前1 | 貴ノ花(大関) | ● |
1980/11/04 | 東小結 | 貴ノ花(大関) | ● |
1981/01/02 | 東前5 | 貴ノ花(大関) | ● |
1989/07/04 | 西下6 | 貴花田(東下6) | ○ |
貴ノ花 1勝3敗
貴花田 1勝0敗
幕下落ちした1989年7月場所で、前場所史上最年少幕下優勝を飾り一気に幕下上位に昇進してきた貴花田と対戦し勝利。
鳳凰は前場所で15戦全敗を喫して7月場所の1番相撲でも負けており、貴花田に勝ち連敗を16でストップしました。
「琴ノ若」-「琴ノ若(琴鎌谷)」と対戦
父・琴ノ若の引退が2005年11月。琴鎌谷改め琴ノ若の初土俵は2015年11月。父の引退後ちょうど10年後に初土俵。
豊ノ島
年/場所/日目 | 地位 | 対戦相手 | 勝敗 |
2005/09/15 | 西十1 | 琴ノ若(東前13) | ○ |
2005/11/09 | 西前8 | 琴ノ若(西前11) | ○ |
2018/03/10 | 西下35 | 琴鎌谷(西下36) | ○ |
2019/11/02 | 西十8 | 琴ノ若(西十7) | ● |
琴ノ若 2勝0敗
琴ノ若(琴鎌谷) 1勝1敗
豊ノ島が琴ノ若と対戦したのは、琴ノ若引退の場所とその前場所。ぎりぎりで達成した記録でした。
※琴ノ若(親)と対戦経験のある現役力士(2018年3月2019年11月場所現在)
安美錦、豪風、白鵬、稀勢の里
「貴闘力」-「納谷」と対戦
父・貴闘力の引退は2002年9月。納谷の初土俵は2018年1月。
まだ両者と対戦した力士はいません。
貴闘力と対戦経験のある現役力士(2018年3月場所現在)は、安美錦と豪風(対戦時の四股名は成田)の2人のみ。
安美錦と豪風が待ってる地位へ、納谷は出世を急がねばなりません。
※安美錦、豪風ともに引退してしまったため親子対戦の可能性は無くなってしまいました
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親子対戦を惜しくも逃した力士
高見山
井筒3兄弟の父親・鶴ヶ嶺は1967年7月場所を最後に引退。
このとき高見山は十両3場所目で東十両6枚目に位置し、新入幕は3場所後の1968年1月場所。
ほんの数場所の違いですが、幕内で同時に在位することはなく、すれ違いでした。
東前頭4枚目だった1982年11月場所14日目、鶴ヶ嶺の次男である西前頭12枚目の逆鉾と対戦して勝利。
もし鶴ヶ嶺があと3場所幕内で取っていたら……。もしくは高見山がもう2~3場所幕内へ上がるのが早かったら……。親子対戦が実現していたかもしれませんね。
蔵間
蔵間は、1977年9月~1980年9月にかけて貴ノ花と対戦して3勝7敗。
西十両4枚目で迎えた1989年9月場所限りで引退しました。
そのまさに1989年9月場所で貴花田が幕下全勝優勝を果たし、翌場所の新十両を決めました。
もう1場所引退するのが遅ければ……、対戦が実現していたかも。
栃赤城
栃赤城は1979年1月~1980年7月にかけて貴ノ花と対戦して3勝6敗。
三役から幕内上位にかけて多彩な技で上位陣を苦しめるなど活躍してきましたが、1985年以後は陥落した幕下での生活に甘んじることになります。
1989年に幕下まで上がってきた若貴兄弟と番付が接近。
場所 | 栃赤城 | 若花田 | 貴花田 |
1989/01 | 西幕下18 | 東幕下22 | 三段目 |
1989/03 | 東幕下14 | 西幕下28 | 三段目 |
1989/05 | 西幕下10 | 西幕下20 | 東幕下48 |
1989/07 | 東幕下8 | 東幕下14 | 東幕下6 |
1989/09 | 東幕下3 | 東幕下5 | 西幕下9 |
1989/11 | 東幕下16 | 東幕下9 | 十両 |
特に、1989年7月と9月の2場所は、3力士がもっとも急接近。対戦が組まれることが期待されましたが惜しくも実現しませんでした。
北天佑
北天佑は1980年11月場所新入幕で、1983年7月場所新大関。大関を44場所務めて1990年9月場所限りで引退しました。
北天佑がはじめて横綱大関と対戦したのが1981年3月場所。貴ノ花が引退したのが1場所前の1981年1月場所。
北天佑が引退したのは1990年9月場所。若花田がはじめて大関と対戦したのが1場所後の1990年11月場所(7日目の霧島戦)。
そう。前後にもう1場所、あと1場所があれば対戦が実現していたかもしれないのです。
結局、親子3人誰とも対戦がかないませんでした。
場所 | 北天佑 | 花田家 |
1981/01 | 大関貴ノ花引退 | |
1981/03 | 初の横綱大関戦 | |
… | … | … |
1990/09 | 大関北天佑引退 | |
1990/11 | 若花田初の大関戦 |
安美錦
安美錦は、琴ノ若(父)と2000年7月場所から2005年7月場所まで計8回対戦して2勝6敗。
安美錦が東十両11枚目で迎えた2019年7月場所。琴鎌谷改め琴ノ若が新十両となり西十両14枚目に。
番付の差わずか3枚なので当然対戦があるものと予想されましたが、安美錦は2日目の竜虎戦でひざにケガを負って休場してしまい、そのまま引退。
ほんのちょっとの差。親子対戦を逃したなかでは今までで一番惜しいパターン。
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