2018年1月新十両「天空海」と新入幕「阿炎」は何と読む? 難読四股名読みかたクイズ
2018/03/16
2018年1月場所、新しく十両に「天空海」、幕内に「阿炎」が昇進しました。
「天空海」「阿炎」この2力士、とくに難しい漢字を使われているわけではないのに読みにくい四股名です。
何と読むか分かりますか?
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天空海
<初日の様子>新十両 天空海と大翔鵬の取組。 #sumo pic.twitter.com/5D1he3XYls
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) January 14, 2018
天空海の読みかたは「あくあ」
キラキラ四股名と言われることもある変わった読みかた。
茨城県大洗町出身、立浪部屋。
地元・大洗にあるアクアミュージアムから取った四股名。締め込み(まわし)もアクアマリンを思わせる鮮やかな色である。
君の四股名は。 pic.twitter.com/9iw8j5rnqr
— 天空海あくあ (@aquashoma) February 2, 2018
阿炎
<本日番付発表:一月場所14日初日→https://t.co/yyLltyLBd9 >新入幕の阿炎は、師匠の錣山親方とともに会見。「場所までに体重をあと五キロ増やして、三賞ふたつ取りたいです!」#sumo pic.twitter.com/7Gve5IVbSt
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) December 26, 2017
元関脇寺尾の錣山(しころやま)親方が育てた3人目の幕内力士。
ポジティブでかなりのビッグマウス。師匠譲りの突っ張りが冴え渡ります。
埼玉県越谷市出身。錣山部屋。若い頃はかなりヤンチャだったとも?
四股名の読みは「あび」
「アビ」とは聴き慣れない言葉ですが、師匠・寺尾の愛称です。寺尾が赤ちゃんだった頃、部屋に稽古見学にきた外国人が「a baby(ア ベイビー)」と言ったことが「アビ」になったということです。
「阿修羅のように強く、燃えて戦う」の願いをこめて漢字があてられました。
阿炎関 新入幕おめでとうございます pic.twitter.com/aGc9OXNEzp
— 大海原 渡 (@ryotama777) December 25, 2017
さて、天空海や阿炎のような難読四股名は長い相撲の歴史で数多くあります。
昭和以降の関取の四股名で読むのに悩みそうなのをピックアップしてみました。
読めるかどうか挑戦してみてください。
難読四股名クイズ 読めるかな?
① 阿武咲
② 日馬富士
③ 阿夢露
④ 追風海
⑤ 星誕期
⑥ 頂ノ郷
⑦ 白法山
⑧ 和錦
⑨ 蔵玉錦
⑩ 和晃
⑪ 大根占
⑫ 信夫山
⑬ 陸錦
⑭ 可愛嶽
⑮ 男女ノ川
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難読四股名クイズ 答え
① 阿武咲「おうのしょう」
2015年1月新十両。
武井咲(たけい えみ)に続く「咲」を「さき」と読まない名前。本名も打越奎也(うてつ ふみや)とこれまた読みにくい。四股名も本名も難読。
青森県出身阿武松(おうのまつ)部屋。2017年11月に新小結。これからの活躍が楽しみな期待の若手です。
② 日馬富士「はるまふじ」
2004年3月新十両。
横綱でもあるし、最近の騒動により頻繁に名前が聞かれたので読めない人はいなかったと思いますが、「日馬」で「はるま」とは初見では読めないですよね。
「相撲界に陽をかざして、大輪の花を咲かせてほしい」との願いから付けられた四股名。
③ 阿夢露「あむうる」
2012年1月新十両。
ロシア連邦・沿海地方レソザボズク出身。故郷を流れるアムール川に因んで名づけられました。阿武咲の兄弟子になります。
④ 追風海「はやてうみ」
1999年1月新十両。
青森県北津軽郡板柳町出身。追手風(おいてかぜ)部屋。ケガのため素質を活かしきれず引退。故郷に戻り板柳町議会議員から青森県議会議員へ。
⑤ 星誕期「ほしたんご」
1992年9月新十両。
アルゼンチン・ブエノスアイレス出身。陸奥部屋。アルゼンチンの有名な音楽タンゴから漢字を当てたもの。当初は「星端午」になるかもしれませんでした。
2000年7月に十両で15戦全敗。引退後は日本に帰化し、タレント・プロレスラーとして活躍。
弟弟子に同じアルゼンチンから来日した星安出寿(ほしあんです)がいました。
⑥ 頂ノ郷「かみのさと」
1979年1月新十両。
横浜市出身。大鵬部屋。神ノ里と名乗った時期も。
⑦ 白法山「びゃくほうやま」
1971年3月新十両。
山口県岩国市出身。春日山部屋。大関名寄岩が唯一関取に育てた直弟子。
⑧ 和錦「かつにしき」
1972年7月新十両。
静岡市出身。春日野部屋。本名の和田から和田錦と名乗っていましたが、「田は足を取られる」からという理由で和錦に改名。
⑨ 蔵玉錦「ざおうにしき」
1975年7月新十両。
山形市出身。鏡山部屋。故郷の蔵王山にちなんで改名。ただ画数の関係で表記が「蔵玉」と王ではなく玉を使ったため、これでは「THE・玉錦」だと揶揄されました。
名大関・貴ノ花の最後の対戦相手。
⑩ 和晃「かつひかり」
1965年5月新十両。
愛知県蒲郡市出身。伊勢ヶ浜部屋。漢字だけみると「かずあき」と読む名前みたいだけど、「かつひかり」と読む四股名。
杉浦の本名で十両に昇進。途中、神山(しんざん)→神山(かみやま)と読み方だけを変える改名もありました。
⑪ 大根占「おおねじめ」
1960年7月新十両。
「だいこんうらない」ではなく「おおねじめ」。出身地である鹿児島県肝属郡大根占町から取って四股名にしました。のちに大雄と改名して前頭筆頭まで昇進。井筒部屋。
⑫ 信夫山「しのぶやま」
1947年11月新十両。
福島県伊達市出身で小野川部屋。栃若時代にもろ差し得意の技能相撲で土俵を沸かせました。昭和初期に同名の幕内力士もいました。信夫山は福島市内にある山の名前。
現在関取目指して奮闘中の大波3兄弟(若隆元、若元春、若隆景)の父親が「若信夫(わかしのぶ)」の四股名で幕下まで上がりました。TBSの番組やAbemaTVの大相撲中継でこの「若信夫」が紹介されたときに、アナウンサーが「わかのぶお」と読む事態が発生してしまいました。*ちなみに大波3兄弟の祖父は元小結若葉山。
⑬ 陸錦「くがにしき」
大分県大分市出身の井筒部屋。大横綱・常陸山の「陸」と部屋の先輩・錦洋(のち横綱・2代西ノ海)の「錦」を取って陸錦と名乗りました。のち大関豊国。
弟子の1人が同じ陸錦の四股名で十両に昇進しましたが、読み間違えられないように「九ヶ錦(くがにしき)」に改名しました。
明治時代のジャーナリストに陸羯南(くが かつなん)という人もいました。
⑭ 可愛嶽「えのだけ」
1932年2月新十両。
宮崎県延岡市出身。出羽海部屋。宮崎県延岡市にある可愛岳(えのだけ)から命名。西南戦争時の西郷軍が官軍の囲みを突破した可愛岳突囲で知られる。
⑮ 男女ノ川「みなのがわ」
1927年1月新十両。
茨城県つくば市出身。高砂部屋など。第34代横綱。
故郷の筑波嶺を歌った百人一首「筑波嶺(つくばね)の 峰より落つる 男女川(みなのがは) 恋(こひ)ぞつもりて 淵(ふち)となりぬる」 陽成院(13番)から取って付けられた四股名。
引退後に協会理事になるものの廃業し様々な職業を転々。選挙に立候補したり金融業をおこなったり、さらには191cmの長身ながら私立探偵になるが尾行するのもままならなかったよう。
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