白鵬が史上3人目の通算勝利1000勝を達成
2016/11/16
大相撲2016年9月場所3日目、魁聖を上手投げで下した横綱白鵬が通算1000勝を達成しました。
<3日目の様子>幕内取組。白鵬 上手投げ 魁聖。白鵬は3連勝で通算1000勝を達成。#sumo pic.twitter.com/tYFQoRkeAu
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) November 16, 2016
1000勝達成私から喜びのメッセージです。 pic.twitter.com/Cso04zckme
— 白鵬 翔 M.Davaajargal (@HakuhoSho69) November 15, 2016
白鵬は初土俵が2001年3月場所。翌5月場所にはじめて番付につき、3日目に初勝利をあげて以来、約15年かけて1000もの白星を積み上げました。
1000勝達成は白鵬で史上3人目。
第1号の千代の富士(1990年3月場所達成)は初土俵から約20年。第2号の魁皇(2010年5月場所達成)が初土俵から約22年かかったのと比べると、いかに白鵬がハイペースで勝ち続けてきたかが分かります。
白鵬1000勝の軌跡
区切りの白星
勝 | 年/場所/日目 | 地位 | 相手 |
1 | 2001/05/03 | 序ノ口16 | 古川 |
100 | 2004/05/08 | 前頭16 | 春ノ山 |
200 | 2006/01/13 | 関脇 | 北勝力 |
300 | 2007/09/02 | 横綱 | 時天空 |
400 | 2008/11/11 | 横綱 | 把瑠都 |
500 | 2010/01/14 | 横綱 | 琴欧洲 |
600 | 2011/05/11 | 横綱 | 琴奨菊 |
700 | 2012/09/11 | 横綱 | 豪栄道 |
800 | 2014/01/01 | 横綱 | 栃煌山 |
900 | 2015/03/05 | 横綱 | 宝富士 |
1000 | 2016/11/03 | 横綱 | 魁聖 |
初めて四股名が番付に載った2001年5月場所、前日デビュー戦で黒星を喫した翌日に古川を破って初白星をあげました。
デビュー戦黒星の相手が隆古川。2番目の相撲の相手が古川。デビューから2番続けて古川姓の力士が相手という珍しい記録。
デビュー場所は3勝4敗の負け越し。序ノ口通過に2場所を要しました。
通算100勝目をあげた2004年5月場所は新入幕の場所。12勝3敗と大勝ちして敢闘賞を受賞。翌場所以降ずっと番付の上位で土俵を務めていくことになります。
通算200勝目をあげた2006年1月場所は関脇で13勝2敗の準優勝。翌3月場所も13勝2敗で優勝同点。場所後大関に昇進しました。
通算300勝目は横綱2場所目。先輩横綱がサッカーをしていたため(?)、一人横綱の重責を負いながらの達成でした。
休場しない&ほぼ全場所で千秋楽まで優勝争いに加わり続ける強さで7場所ごとに100勝のペースで積み上げていきました。
1000勝達成者、魁皇と千代の富士の軌跡も見てみましょう。
魁皇1047勝の軌跡
区切りの白星
勝 | 年/場所/日目 | 地位 | 相手 |
1 | 1988/05/02 | 序ノ口15 | 小林 |
100 | 1992/03/01 | 十両11 | 日立龍 |
200 | 1994/05/02 | 小結 | 安芸ノ島 |
300 | 1996/03/11 | 関脇 | 小城錦 |
400 | 1998/05/12 | 関脇 | 若乃花 |
500 | 2000/05/02 | 小結 | 千代大海 |
600 | 2002/01/07 | 大関 | 闘牙 |
700 | 2004/01/11 | 大関 | 玉乃島 |
800 | 2006/01/02 | 大関 | 旭天鵬 |
900 | 2008/05/01 | 大関 | 把瑠都 |
1000 | 2010/05/15 | 大関 | 琴欧洲 |
1047 | 2011/07/07 | 大関 | 安美錦 |
1988年3月場所初土俵は、若貴兄弟や曙らと同期。
初めて番付に載った1988年5月場所2日目にデビュー戦で小林を破る幸先のよいスタート。
しかし2連勝同士で迎えた5日目。のちの横綱若乃花(お兄ちゃん)である若花田に敗れて初黒星。
3勝3敗の五分で迎えた最後の七番相撲は、同期生の二子桜(のち力桜。引退後はプロレスラー力皇)に敗れて3勝4敗と負け越し。
通算1000勝達成者3人のうち2人が、序ノ口デビュー場所で負け越しています。
通算100勝目は十両2場所目の1992年3月場所。初土俵から23場所かけて19歳で十両昇進。この速さなら同期でトップかと思いきや5人目というから1988年3月初土俵組はわけ分からんことをやっとる。(貴乃花、曙、若乃花、和歌乃山に続いて5人目)
通算500勝目をあげた2000年5月場所で初優勝。翌場所11勝をあげて大関に昇進。長い長い三役時代を経て新入幕から44場所目での大関昇進は史上2位のスロー記録。
28歳で新大関。まさかこれから大関を10年以上も務めて、勝ち星もさらに倍の1000勝以上まで積み上げるとは誰も想像できなかったでしょう。(大関昇進前までの通算勝利数は523勝。通算勝ち星のほぼ半分)
千代の富士1045勝の軌跡
区切りの白星
勝 | 年/場所/日目 | 地位 | 相手 |
1 | 1970/11/04 | 序ノ口10 | 佐田岬 |
100 | 1974/11/01 | 十両12 | 若龍児 |
200 | 1977/03/12 | 十両10 | 和錦 |
300 | 1979/07/14 | 前頭14 | 舛田山 |
400 | 1981/05/08 | 大関 | 舛田山 |
500 | 1982/11/08 | 横綱 | 騏ノ嵐 |
600 | 1984/05/10 | 横綱 | 琴風 |
700 | 1985/11/08 | 横綱 | 逆鉾 |
800 | 1987/05/04 | 横綱 | 巨砲 |
900 | 1988/09/14 | 横綱 | 旭富士 |
1000 | 1990/03/07 | 横綱 | 花ノ国 |
1045 | 1991/05/02 | 横綱 | 板井 |
デビュー場所の1970年11月場所は初戦こそ黒星だったものの、2番目の相撲で初白星をあげるなど5勝2敗の好スタート。
通算100勝目は新十両で迎えた1974年11月場所初日の相撲であげました。十両にあがるまでの通算勝利は99勝だったということになります。
以後、十両前頭で身体の細さに苦しみながらも次第に力をつけて大横綱への道を歩いていきました。
史上初の快挙がかかった1990年3月場所は1000勝フィーバーに沸きました。チケットも通常千秋楽から売れていくのに、この場所は1000勝達成予定日の6日目、取りこぼし一つの7日目の順に売れていったとか。
結果、999勝で迎えた6日目は大関昇進を狙う関脇霧島に敗れて1000勝達成はお預け。翌7日目に花ノ国をすくい投げで破り前人未到の1000勝に到達しました。
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