大谷翔平が1番投手でスタメン さらに先頭打者ホームランという漫画みたいな展開に
2019/06/11
漫画みたいな話が現実に起こりました。
2016年7月3日の北海道日本ハムvs福岡ソフトバンク(ヤフオクドーム)で日本ハムの大谷翔平選手が「1番・投手」として先発出場。のみならず試合開始直後の第1球を打ってホームラン。
投のほうでも8回を投げて無失点で10奪三振。2-0でソフトバンクに快勝しました。
北海道日本ハム(@FightersPR)・大谷選手の初球先頭打者ホームラン、動画でもどうぞ!https://t.co/aEEQgNETjV #lovefighters #大谷選手初球先頭打者ホームラン
— パ・リーグ.com / パーソル パ・リーグTV公式 (@PacificleagueTV) July 3, 2016
投げては160キロ越え、打てばホームランの活躍する大谷選手がもたらした非常にレアな記録。
スタメンで「1番・投手」はプロ野球史上3人目。1番・投手の選手が先頭打者初球ホームランは史上初の記録。
【北海道日本ハム スタメン】
打順 | 守備 | 選手 |
1 | 投 | 大谷翔平 |
2 | 左 | 西川遥輝 |
3 | 二 | 田中賢介 |
4 | 一 | 中田翔 |
5 | 三 | レアード |
6 | 右 | 谷口雄也 |
7 | 中 | 岡大海 |
8 | 捕 | 大野奨太 |
9 | 遊 | 中島卓也 |
過去のスタメン「1番・投手」
プロ野球で「1番・投手」のスタメンは大谷選手で3人目。
過去の事例を振り返ります。
外山義明
1971年8月22日 ヤクルトvs大洋(神宮)
【ヤクルト スタメン】
打順 | 守備 | 選手 |
1 | 投 | 外山義明 |
2 | 左 | 若松勉 |
3 | 遊 | 武上四郎 |
4 | 一 | ロバーツ |
5 | 中 | 福富邦夫 |
6 | 捕 | 大矢明彦 |
7 | 右 | 内田順三 |
8 | 二 | 中村国昭 |
9 | 三 | 中野孝征 |
大谷選手の前は1971年の外山義明(ヤクルト)。
この年からヤクルトの監督になった魔術師・三原脩は前年入団した外山を二刀流的に起用。投手で33試合登板、外野手で21試合出場しました(代打での起用もあり)。
試合のほうは1回1/3を投げて5失点。打つ方も1打席だけと大谷選手のように上手くはいきませんでした。結局7-15で大洋に敗れました。
外山義明は天理高校からクラレ岡山を経て1970年ドラフト6位でヤクルト入り。天理高校とクラレ岡山では門田博光と同期。
1972年ロッテに移籍し、1974年からは南海に。ここで再び門田と同僚になりました。1975年から本格的に打者に転向。
山田伝
1944年8月14日 阪急vs産業(西宮)
【阪急 スタメン】
打順 | 守備 | 選手 |
1 | 投 | 山田伝 |
2 | 三 | 坂井豊司 |
3 | 捕 | 阪田清春 |
4 | 二 | 上田藤夫 |
5 | 一 | 野口明 |
6 | 左 | 三木久一 |
7 | 右 | 大平茂 |
8 | 中 | 榎並達郎 |
9 | 遊 | 伊藤健一 |
相手チームの産業はのちの中日。
戦争真っ只中のころで、多くの選手が戦地へ招集されてどのチームも選手不足の状態でシーズンを戦っていました。
山田伝の本職は外野手。ほとんどの試合で1番センターを務めていて(たまに3番や5番に入りました)、ついに投手不足のためか先発投手の座がめぐってきました。
試合は4回に一挙7点を取るなどして11-0で大勝。山田は被4安打で見事に完封勝利。打のほうでも二塁打1本を含む5打数3安打2打点の大活躍でした。
5日後の8月19日。近畿日本(のちの南海、ソフトバンク)戦でも先発投手で登板。この試合の打順は3番。5安打に抑え6-0の完封勝利。
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