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清原が一塁で涙したときにマウンドの投手工藤が考えたこと

2017/01/28

1987年の日本シリーズ、西武ライオンズvs読売ジャイアンツの第6戦。

9回表ツーアウトでランナー無し。あと一人アウトにすれば西武ライオンズの日本一が決まるという場面で、一塁の守備についていた清原和博が目に涙を浮かべていました。

 

2年前、1985年10月のドラフト会議。清原は必ず指名すると約束していたはずの読売ジャイアンツから指名されず西武ライオンズに入団することになってしまいました。

そんなジャイアンツをあとワンアウトで見返すことができる。

自然と涙が込み上げてくる。純粋な男なのです。

 

この時、西武ライオンズのマウンドにいたのはエース工藤公康。

一塁で泣く清原の姿を見て工藤は何を思ったのでしょうか。

 

「よし。きっちりアウト取ってやるからな」

それとも

「バカ。こんなときに泣いてんじゃねえよ」

だったのか。

 

どっちでもなかったんですね。

「次のバッター、外野フライに打ち取らなきゃあかんや~ん」

どういうことでしょう。

 

あとひとりアウトにすれば日本一だといっても、3対1と点差はわずかに2点差。はずみですぐひっくり返されてしまうこともある点差。できればランナーを一人も出すことなく目の前のバッターできっちり打ち取りたいですね。

 

しかし、一塁を守る清原の目には涙がいっぱい。

これでまともにボールが見えるはずがありません。一塁方向にボールが飛んでいったらエラーをしてしまうかもしれません。

内野ゴロの場合はどうでしょう。

打者走者をアウトにするために一塁に送球しなければなりません。涙でボールが見えづらい一塁手の清原が取り損なったら……。

では、三振に打ち取ったらどうでしょう。

最後の球をキャッチャーが取れなかった場合、バッターは一塁に向けて振り逃げするかもしれません。そうなったら一塁に送球しなければいけません。これもまた取り損なったら……。

 

そうなると、一塁手がプレーにかかわらないで済む方法でアウトに取らなければなりません。

選択肢は外野フライのみ。

瞬時に結論を出す工藤はさすがです。

結果、バッターは巧打者篠塚でしたが、初球真ん中高めの手を出しやすそうなところに投げ見事センターフライに打ち取りました。

 

さすがこのシリーズのMVPだけあります。

あとひとりという所でのハプニング。そこで冷静な判断ができる。

工藤投手、まさにプロフェッショナルです。

 

 

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