【大相撲】優勝決定戦の組み合わせかた
2021/01/25

大相撲で最高成績の力士が複数出ると、優勝決定戦を行い優勝力士をひとり決めます。
同点が2人、4人、8人の場合は、トーナメント戦と同じ形式になるので分かりやすいと思いますが、それ以外の人数が同点で残った場合は、大相撲界独自の優勝決定戦の方法がとられます。
この記事では、最高12人まで同点者がいた場合の優勝決定戦の組み合わせかたについて紹介します。
※大相撲博物館「優勝力士100人ー栄冠を手にした男たちー」(2014年8月26日~10月17日展示)の掲示物を参照に作成しました。
3人
3人→1人
巴戦を行います。
「東」「西」「◯」と書かれたくじを引きます。
まず「東」と「西」が対戦。次に勝った方が「◯」と対戦する方式。
1人の力士が2人に連勝するまで続きます。

「初戦の勝者」が2戦目で「○」に勝てば、「初戦の勝者」の優勝。
「○」が勝てば3戦目で「初戦の敗者」と対戦。連勝すれば優勝。
4人
4人→2人→1人
トーナメント戦。
「東1」「東2」「西1」「西2」のくじを引きます。
「東1」と「西2」、「東2」と「西2」が対戦し、それぞれの勝者で決勝戦をおこないます。

幕内で4人の優勝決定戦になったのは2回。
1947年5月(横綱羽黒山、大関前田山、大関東富士、平幕力道山。羽黒山が9勝1敗で優勝)
1997年3月(横綱貴乃花、横綱曙、大関武蔵丸、平幕魁皇。貴乃花が12勝3敗で優勝)。
5人
5人→3人→1人
「東1」「東2」「西1」「西2」「◯」のくじを引き、「東1」と「西1」、「東2」「西2」が対戦。その勝者と「◯」の3人で巴戦になります。

幕内で5人の優勝決定戦になったのは1回。
1996年11月場所、横綱曙、大関若乃花、大関武蔵丸、大関貴ノ浪、関脇魁皇が出場し、武蔵丸が11勝4敗で優勝。
6人
6人→3人→1人
「東1」「東2」「東3」「西1」「西2」「西3」のくじを引きます。
「東1」と「西1」、「東2」と「西2」、「東3」と「西3」が対戦。その勝者3人で巴戦となります。

7人
7人→4人→2人→1人
トーナメント戦。
「東1」「東2」「東3」「西1」「西2」「西3」「◯」のくじを引きます。
「東1」と「西1」、「東2」と「西2」、「東3」と「西3」が対戦。その勝者と「◯」を加えた4人として、あとは4人のときと同じ。

1958年5月場所の十両は、11勝4敗で若秩父、富樫(のち横綱柏戸)、北葉山、明歩谷、若三杉、富士錦、玉響の若手有望株7人が並び、若秩父が優勝。黒澤明監督の映画になぞらえて「七人の侍」とも呼ばれました。
8人
8人→4人→2人→1人
トーナメント戦。
「東1」「東2」「東3」「東4」「西1」「西2」「西3」「西4」のくじを引きます。
「東1」と「西1」、「東2」と「西2」、「東3」と「西3」、「東4」と「西4」が対戦。
それぞれの勝者4人となって、あとは4人のときと同じです。

2001年7月場所の十両は、貴闘力、浜錦、寺尾、戦闘竜、大碇、武雄山、玉力道、若兎馬の8人で優勝決定戦。武雄山が優勝しました。9勝6敗と十両で最も勝ち星の少ない優勝でした。
9人
9人→5人→3人→1人
「東1」「東2」「東3」「東4」「西1」「西2」「西3」「西4」「◯」のくじを引く。
「東1」と「西1」、「東2」と「西2」、「東3」と「西3」、「東4」と「西4」が対戦。
それぞれの勝者4人と「◯」の5人として、あとは5人のときと同じ。

1996年7月の幕下、2021年1月の幕下では上記の方法を取らずに、9人から1人減らし8人にしてからトーナメント戦を行いました。
9人→8人→4人→2人→1人

10人
10人→5人→3人→1人
「東1」「東2」「東3」「東4」「東5」「西1」「西2」「西3」「西4」「西5」のくじを引いて、「東1」と「西1」、「東2」と「西2」、「東3」と「西3」、「東4」と「西4」、「東5」と「西5」が対戦。
それぞれの勝者5人となって、あとは5人のときと同じ。

1978年11月場所の序二段は、6勝1敗で二子錦(のち隆三杉)、富士ヶ崎、峰の富士、琴乃峰、琴椿、五百川、琴東郷、三杉山、栃登、星の洋の10人が並び優勝決定戦。
二子錦が優勝。6番相撲まで全勝だった琴乃峰、琴椿、琴東郷の3人(いずれも佐渡ヶ嶽部屋)が13日目の7番相撲で全員敗れてしまったため。
11人
11人→6人→3人→1人
「東1」「東2」「東3」「東4」「東5」「西1」「西2」「西3」「西4」「西5」「◯」のくじを引き、「東1」と「西1」、「東2」と「西2」、「東3」と「西3」、「東4」と「西4」、「東5」と「西5」が対戦。
それぞれの勝者に「◯」を加えた6人として、あとは6人のときと同じ。

12人
11人→6人→3人→1人
「東1」「東2」「東3」「東4」「東5」「東6」「西1」「西2」「西3」「西4」「西5」「西6」のくじを引き、「東1」と「西1」、「東2」と「西2」、「東3」と「西3」、「東4」と「西4」、「東5」と「西5」、「東6」と「西6」が対戦。
それぞれの勝者6人となって、あとは6人のときと同じ。

1973年11月場所の序二段は史上最多12人での優勝決定戦。
江戸の華、和久井、北斗山、福錦、川井、北島、葵国、斉須、伊沢山、中村山、五台山、三宅の12人が6勝1敗で並びました。
斉須が優勝。6番相撲まで全勝だった和久井、葵国、斉須の3人(いずれも伊勢ヶ浜部屋)が13日目の7番相撲で全員敗れてしまったため。
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