【大相撲記録】関脇・小結が全員負け越してしまった場所
2019/09/20
2016年3月場所は、横綱白鵬以下、大関稀勢の里・豪栄道といった面々が好成績をあげた反面、その煽りを食って関脇小結の三役陣が全員負け越してしまいました。
上(横綱・大関)と下(平幕)に挟まれて、かなり難しい地位の三役(関脇・小結)。
勝ち越すのは大変ですが、それでも毎場所ひとりふたりは勝ち越しています。
しかし武運拙く全員討ち死にといった場所も過去に何場所かあります。
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関脇・小結が全員負け越してしまった場所
一場所15日制が定着した1949年5月場所以降。
場所 | 関脇 | 小結 |
1962/07 | 若羽黒、前田川 | 開隆山、羽黒花 |
1962/09 | 出羽錦、鶴ヶ嶺 | 若秩父、金乃花 |
1964/05 | 大豪、開隆山 | 広川、若見山 |
1964/09 | 北の富士、羽黒川 | 富士錦、若見山 |
1970/11 | 貴ノ花、藤ノ川 | 龍虎、黒姫山 |
1971/01 | 福の花、長谷川 | 貴ノ花、高見山 |
1979/03 | 玉ノ富士、麒麟児 | 栃光、富士桜 |
1983/09 | 舛田山、出羽の花 | 蔵間、大ノ国 |
1983/11 | 巨砲、多賀竜 | 佐田の海、旭富士 |
1984/05 | 大乃国、闘竜 | 麒麟児、出羽の花 |
1990/05 | 寺尾、栃乃和歌 | 両国、琴ヶ梅 |
1997/11 | 栃東、出島、貴闘力 | 栃乃洋、安芸乃島 |
2003/11 | 若の里、旭天鵬 | 高見盛、岩木山 |
2010/07 | 稀勢の里、琴奨菊 | 白馬、栃ノ心 |
2010/11 | 栃煌山、鶴竜 | 阿覧、栃ノ心 |
2014/09 | 妙義龍、豪風 | 常幸龍、千代大龍 |
2015/01 | 碧山、逸ノ城 | 高安、栃煌山 |
2016/03 | 嘉風、豊ノ島 | 栃煌山、宝富士 |
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各場所詳細
★…三役陣総入れ替え(三役陣翌場所全員平幕落ち)
1962年7月場所★
若羽黒 3勝6敗6休 | 関脇 | 前田川 6勝9敗 |
開隆山 6勝9敗 | 小結 | 羽黒花 5勝10敗 |
関脇前田川が13日目まで6勝7敗できて、14日目大関栃ノ海、千秋楽に大関栃光と春日野部屋の2大関に連敗。関脇のみならず三役からの陥落も決定。翌場所三役陣総入れ替えになりました。
1962年9月場所
出羽錦 3勝7敗5休 | 関脇 | 鶴ヶ嶺 7勝8敗 |
若秩父 5勝10敗 | 小結 | 金乃花 4勝11敗 |
千秋楽を7勝7敗で迎えた関脇鶴ヶ嶺が大関栃光に敗れて惜しくも負け越し。2場所連続して三役陣全員負け越しとなりました。鶴ヶ嶺は翌場所小結に留まることになります。
1964年5月場所★
大豪 4勝11敗 | 関脇 | 開隆山 5勝10敗 |
広川 7勝8敗 | 小結 | 若見山 4勝11敗 |
関脇大豪が10場所ぶりの負け越しで、連続8場所守った三役の座からも陥落することになりました。
1964年9月場所
北の富士 6勝9敗 | 関脇 | 羽黒川 7勝8敗 |
富士錦 4勝11敗 | 小結 | 若見山 5勝10敗 |
千秋楽7勝7敗の関脇羽黒川は、同じ関脇で5勝9敗と既に負け越している北の富士と対戦。寄り切りで敗れ負け越しの道連れにされてしまいました。羽黒川は翌場所小結に残ります。
1970年11月場所
貴ノ花 7勝8敗 | 関脇 | 藤ノ川 4勝11敗 |
龍虎 6勝9敗 | 小結 | 黒姫山 6勝9敗 |
翌場所貴ノ花は小結に残留。
1971年1月場所★
福の花 0勝6敗9休 | 関脇 | 長谷川 3勝12敗 |
貴ノ花 2勝4敗9休 | 小結 | 高見山 6勝9敗 |
2場所連続の三役陣全員負け越し。小結貴ノ花は5日目の横綱大鵬戦で足を負傷し休場を余儀なくされました。
2場所後の1971年5月場所5日目、小結に戻った貴ノ花は大鵬を寄り倒しで破り引退に追い込みました。
1979年3月場所★
玉ノ富士 4勝11敗 | 関脇 | 麒麟児 5勝6敗4休 |
栃光 6勝9敗 | 小結 | 富士桜 6勝9敗 |
1983年9月場所★
舛田山 3勝12敗 | 関脇 | 出羽の花 3勝12敗 |
蔵間 5勝10敗 | 小結 | 大ノ国 6勝9敗 |
1983年11月場所★
巨砲 4勝11敗 | 関脇 | 多賀竜 5勝10敗 |
佐田の海 5勝10敗 | 小結 | 旭富士 6勝9敗 |
2場所連続三役陣負け越し、かつ三役陣総入れ替えとなりました。
1984年5月場所★
大乃国 6勝9敗 | 関脇 | 闘竜 6勝9敗 |
麒麟児 5勝10敗 | 小結 | 出羽の花 5勝10敗 |
1990年5月場所
寺尾 7勝8敗 | 関脇 | 栃乃和歌 4勝11敗 |
両国 6勝9敗 | 小結 | 琴ヶ梅 4勝11敗 |
この場所は出場した横綱大関6人(北勝海、千代の富士、小錦、霧島、北天佑、旭富士)がそろって初日から6連勝。初日から連日横綱大関陣と当てられ続けた三役陣は連戦連敗の憂き目にあいました。寺尾が翌場所小結残留。
1997年11月場所
栃東 7勝8敗 | 関脇 | 出島 5勝3敗7休 |
― | 関脇2 | 貴闘力 6勝9敗 |
栃乃洋 6勝9敗 | 小結 | 安芸乃島 7勝8敗 |
三役陣が5人以上の場所で唯一の全員負け越し。関脇栃東と小結安芸乃島は千秋楽に負け越し。
幕内上位の勝ち越し者があまりいなかったため、栃東は翌場所も関脇に残留。⇒【大相撲記録】関脇7勝以下で翌場所も関脇残留
2003年11月場所
若の里 7勝8敗 | 関脇 | 旭天鵬 4勝11敗 |
高見盛 5勝10敗 | 小結 | 岩木山 6勝9敗 |
千秋楽、関脇若の里が大関武双山に小手投げで敗れ負け越し。若の里は翌場所小結に残留。若の里19場所連続三役在位の中の6場所目に当たる場所でした。
2010年7月場所
稀勢の里 7勝8敗 | 関脇 | 琴奨菊 5勝10敗 |
白馬 4勝11敗 | 小結 | 栃ノ心 6勝9敗 |
前回の三役陣全員負け越しから約7年後。若の里の弟弟子の関脇稀勢の里が千秋楽に前頭6枚目の鶴竜に敗れて負け越したことにより三役陣全員負け越しとなってしまいました。稀勢の里は翌場所小結に残留。
2010年11月場所
栃煌山 7勝8敗 | 関脇 | 鶴竜 7勝8敗 |
阿覧 4勝11敗 | 小結 | 栃ノ心 6勝9敗 |
千秋楽を7勝7敗で迎えた関脇鶴竜が、6勝8敗とすでに負け越していた関脇栃煌山に敗れ負け越しとなってしまいました。両関脇は翌場所小結に残留。
2014年9月場所
妙義龍 0勝0敗15休 | 関脇 | 豪風 7勝8敗 |
常幸龍 4勝11敗 | 小結 | 千代大龍 1勝10敗4休 |
千秋楽を7勝7敗迎えた関脇豪風は、新大関でこちらも7勝7敗の豪栄道と勝ち越しをかけて豪豪対決。大関の意地の前に屈した豪風は負け越し。豪風は翌場所小結に残留。
2015年1月場所★
碧山 5勝10敗 | 関脇 | 逸ノ城 6勝9敗 |
高安 6勝9敗 | 小結 | 栃煌山 7勝8敗 |
千秋楽、小結栃煌山が敗れ7勝8敗となったため、三役陣全員負け越しが決定。
2016年3月場所★
嘉風 4勝11敗 | 関脇 | 豊ノ島 3勝12敗 |
栃煌山 4勝11敗 | 小結 | 宝富士 6勝9敗 |
ここ数場所上位陣でずっと旋風を巻き起こしていた嘉風の勢いが一段落。豊ノ島は、もし12日目の高安(前頭1)戦での白星がなかったら、鶴竜と日馬富士の両横綱に勝っただけという珍記録が生まれるところでした。
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